経理・事務&現場サポート
福澤 篤志
現場に精通した営業になりたい。
小さいころから現場に出入りし、親しみを覚えた

叔父が経営している会社で、小さいころからイベントの現場に出入りしていて、面白そうだなと思っていました。
社会に出て、いったんは他の企業で営業職をしていましたが、時々は現場に寄ったりはしていて、身近に感じていました。
人手が足りないから手伝ってと言われて、2008年に中途のかたちで入社しました。
営業・経理担当が、なぜ現場に出るように?

元々営業、経理を担当する予定で入り、半年くらいは経営の仕事を教わり、営業でも挨拶廻りをしていました。
けれども、現場の細かいことが分からないので、その作業がいくらかかるのか、見積もりを書けないことに気付きました。
既にある商品を売るものではないので、各主催者がどういったことをしたいか把握しないと本当の金額は出ないんです。
現場を知らずして費用の算出はできないと痛感しました。
そういうこともあって現場に出たいと思うようになりました。お客さまに、「それはどれくらい費用がかかるの?」と聞かれた時、前の見積もり等を見ればだいたいは分かるのですが、書いてある内容を把握できない。小さいころから見ていたとはいえ、名前を覚えているわけではないので。
相場が分からない、ということもありました。分からないまま入札に参加して、価格帯がよく分からなくて困った時もありました。
そこで現場が忙しい時に、現場にお手伝いで出るようになりました。
当時から人手不足だったので、そのまま現場に出続けることになり、今に至ります。
仕事の具体的な中身は?

経理関係の仕事や事務回りのサポートもしているので、現場責任者である、「チーフ」は引き受けていません。主に、各現場の細かい部分を手伝っています。
現場では、コンサートだと、ライトを当てるためのPIN台をつくるなど、二階周りが多いです。昔は直に組んでいましたが、今は鳶さんがやってくれるので、フォークに乗って部材を運んだりしています。後は、入口のカーテンをつけるなど、細かいことをしています。
サポートなので、仕事の内容はその時々によって変わります。足りないところに助っ人で入る感じです。
例えば、二階の担当がいる場合は、一階で「トラス」といって、照明やスモーク、各種エフェクト装置等を取り付けて天井に上げるための鉄骨を組みます。いったん地面に降ろした状態で組み、上に上げて使います。
コンサートだと、初めにすることが養生で、下にベニヤを敷きます。その次に、「墨出し(すみだし)」と言って、物を建てたり、上から下すチェーンの位置を、水糸を十字に張って定めます。十字がクロスするポイントが目印です。そうやって、狙ったところに建物を建てられるように、上からチェーンが下りるようにします。
上から引っ掛けるのが鳶さん、下場に就くのがうちの人間です。
私が入る現場は、みんなで話し合って決めます。トラックの運転もしますが、運転できる人も限られているので兼ね合いを見て決めています。
一番のやりがいは?

真っ平な、何もないところからつくっていく、一からつくれるところです。
最初から最後まで見られるところが魅力です。
逆に言えば、一番初めに会場入りして、一番最後に帰る、ということでもあります。
出来上がってからイベントが開かれ、元に戻るまでイベントの全ての流れを把握できるのは面白いし、やりがいを感じます。
どんな時が一番楽しいですか?

よさこい祭りもそうですが、出演者、観客が喜んでいるところやフィナーレを見るとやれてよかったと感じます。
あとは、お客さまと話をして、意見をくみ取りながら調整していくところが面白いです。安全やルール上、できないことはできないと伝えることも役目です。
例えば、本来置きたい場所に電源を引っ張るとどうしてもお客さんの導線に引っかかって危険なことがあります。
空間に入れられる人数も法律で決まっており、配慮が必要です。
東放の強みは?

- 吊りものができる会社は少ないですが、うちは図面を書くところからできます。
- 融通が利き、現場での対応が早いです。
- 技術をしっかり持っており、事前準備もしっかりして、現場でミス・事故のない仕事ができています。
- 社員同士の仲が良くて居心地がいいです。お互いにスケジュールを把握していて、助け合う土壌があります。この現場ではチーフとして働き、他の現場は別の人がチーフで、そこにメンバーとして行く。お互いにそういうことをして助け合っています。イベントの成功に向け、チームで仕事ができています。
- 営業しなくても、仕事がいただけています。そういう意味ではお客さまに信頼していただいていると思います。

どんな人が東放に向いているか?

- 前向きで、元気な人。
- ゼロの状態から始めて、ゼロの状態に戻すところまで責任を持つという、全工程に関われることを面白い、やりがいがあると感じる人。
- 仕事の規模が大きく、現場で指示を出す部分も大きいですが、準備も大切にしています。ですので、現場での仕込みに面白さを感じるだけでなく、図面を描いてそれを元に工程や必要な部材、必要な人手の手配を考えたり、お客さんや会場側との事前調整といった準備部分も楽しめる人。
現状では、うちでは女性は事務担当しかいませんが、女性も活躍できる仕事だと思います。女性に入っていただき、やわらかい雰囲気を作ってもらえたらありがたいです。怒鳴られたりもしないし、重い荷物も運ばないし、できると思います。